2011年9月開催照月湖CEIエンデュランス・ザ・ベスト・ジャパン・カップのレポート
日本列島に長く居座り、各地に洪水・土砂ダムを引き起こした台風が、漸く去った週末に、大会は開催された。台風一過のすがすがしい天候を期待していたが、異常な湿気が置き土産というエンデュランス競技には過酷な気象条件であった。 気温が摂氏16度と比較的涼しかったので、朝の早いうちに走行してしまったほうがいいとの判断がライーダー・クルーともにあり、これが大きな誤算であった。何故ならば、朝のうちに湿度が90%と、思いもかけない高さであった。 湿度+気温が80を超えるとエンデュランス競技としては馬の健康にとって危険ゾーンである、と言われている。もちろん100を超えてしまったら、本当に慎重な走行を要求される。
日本で今年初めてのCEI大会はこうした気象条件の中で開催された。各人馬は国際大会の資格取りを目指して、多数参加してきた。
3*160kmエントリー5人馬、2*120kmエントリー1人馬、1*80kmエントリー5人馬、合計CEIエントリー数11人馬と盛況であった。ほかにJEF80km競技エントリー3人馬、60kmトレーニングライドエントリー13人馬(うちノービスが3人馬)、40kmトレーニングライドのエントリーが7人馬、20kmエントリーが4人馬、合計総エントリー数は38人馬にのぼった。
午前5時、3*の1頭は、スタート前に危険で、4頭と2*の1頭が同時にスタートした。第1レグは27km、時速16km以上の速さで蓮見・カリーム号と西山・ギィタップ号が戻ってきた。4分遅れで北池・ポニーボーイ号も帰還。2*の七野・バンディット号はリカバリー・タイムに9分以上を要する無理な速さであった。本田・ショー号は時速13.7kmでゴール。さて、第2レグの27km。時速15kmでゴールしてきたカリームはかなり疲労した表情をしている。日常的に時速15km以上で40km以上の距離のトレーニングをしているのに、この疲れた表情をライダーが気にしている。カリームと同時にゴールしてきたギィタップ号はリカバリー・タイムが11分以上かかり、不安な様子だ。ここでは行失権してしまう。一方、ポニーボーイ号は時速13kmと落として、かなり安定してきた状態だ。ショー号は、時速14.3kmで走行してきたが、リカバリー・タイムが9分以上かかり、ライダーは先行きの心配をし、棄権を選択。2*120kmのライダーは資格取得のためには、時速10km以上で完走をすればよいのだから、2レグ以降はペースダウンをして、第1レグで崩した体調をリカバーさせて、徹底的に道草を食べさせるように指示を出され、時速12kmで走行してきた。 第3レグの27kmでは、疲れた表情のカリーム号を心配して、時速11.3kmまで落としてゴールしてきた。このゴールの時間が11時50分、この時間の気温28度、湿度65%、合計数値は100を超えてはいるが、朝のスタート時の109よりは多少改善している。この時点での100超えはきついが、いかに朝の数値が馬に大きなダメージを与えたかを痛感する。 ポニーボーイ号は時速13kmをキープしてゴールしてきた。2*の七野・バンディット号組は時速も10kmくらいまで落として走行してきたが、第1レグでの負担が馬にとっては大きすぎたようで、第3レグでも心拍は、64から動かない。この状態を獣医団は心配して、棄権をライダーに薦める。ライダーは、その薦めにしたがって棄権を選択。 第4レグでの走行馬は、6頭いたのが2頭となってしまった。第4レグの26kmで、ゴール間近で蓮見・カリーム号組はコースアウト、登り道を戻らなければならないので、馬の負担を考えて、ライダーは棄権を選択。戻ってきてからの獣医検査では、どこも問題はないが馬はかなり疲れた様子である、しかし、馬は次のレグに行かせることはできるが、どうするかと聞かれ、ライダーの選択として、馬にこれ以上の負担を掛けられないので棄権を宣告。CoC取得の制限時間に遅れること約1時間でべトインの北池・ポニーボーイ号組は馬の背が痛んで、その影響では行失権と宣告されてしまう。 これで、CEI3*と2*の資格取りは終わってしまった。 他方1*80kmの3人馬も波乱を含んだ展開であった。1*にエントリーした2頭がスタート前の獣医検査で、は行失権で参加できなくなってしまった。その結果4人馬で5時15分JEF80km(1組はスタート前には行失権のため)とあわせて7組でスタートした。1*の3人馬は、先頭の花子・佐々木組に追いすがってアイディール・山崎組とティッカーテープ・井下組が時速15km以上でべトインした。涼馬・中沢組は時速14kmでべトイン。第2レグでは、花子・佐々木組がペースダウンをし、リカバリー・タイム6分弱で時速13kmでべトイン。残念なことにティッカーテープ・井下組は途中で人馬転をし、棄権。アイディール山崎組は、時速12.7kmでべトイン。涼馬・中沢組は第2レグでは行失権。
第3レグの26kmでは、多少スピードアップをして、23秒のリカバリー・タイムで時速13.5kmでべトイン。80kmの走行時間は5時間47分24秒、時速13.8kmで完走した。この悪条件の中で、さすがの強さを示したのは、カメオの娘花子だ。 JEF80kmは2人馬の挑戦だったが、長野・ケースター組は完走を目指して、慎重な走行方法を選択し、総走行時間9時間10分で、時速8.7kmであった。当初から述べているように、このような悪条件の中では、賢明な選択である。ノースマン・山田組も第1レグでは時速11.9kmと慎重な走行をしたが、第2レグでは時速6.8kmかかり、棄権を選択せざるを得なかった。
13人馬がエントリーした60kmトレーニングライドは、棄権1人馬、は行失権1人馬で、11人馬が完走で、この悪条件の気候の中ですばらしい結果を残した。特に大木・ベントレー号組は時速11.8kmで完走、ノービスのジュニア・ライダーの上・白龍号組時速10kmで完走。この結果は、特筆に価する。 40kmトレーニングライド7人馬、20kmトレーニングライド4人馬すべて完走。
特にこのレベルの完走には大きな拍手で完走をたたえたい。
写真の絵は、コース監視員が描いたものです。本部棟に貼ってあります。紹介したいと思い、写真に撮りました。作者名はわかりません。 1枚子供の絵が入っていますが、この子供はもちろんコース監視とは関係なく、ついてきて遊んでいるうちに描いたものと思われます。
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